ブラタモリ鑑賞をより楽しむための知識のまとめ!

ブラタモリ鑑賞をより楽しめるよう、過去のブラタモリなどで、わかりやすく説明されていた地質学情報などをまとめました。ブラタモリでタモリさんが考えていることがわかるようになる!?

砂・岩

安山岩と玄武岩はどのように誕生した?

これを語るには、地球誕生という壮大なお話をする必要があります。

地球が誕生したのは、約46億年前に遡ります。その時の地球の表面は、マグマでドロドロの状態で、マグマの海が広がっていました。やがて雨が降り注ぎ表面すべてが海になりました。

海しかなかった地球に、どのように大陸が誕生したのか?

ヒントは現在大陸と海底をつくっている岩石の違いにあります。大陸地殻(ちかく)と海洋地殻は、岩石の成分の違いがあります。両方とも地下深くのマントルが元になってできていますが、大陸地殻は安山岩質、海洋地殻は玄武岩質なのです。

マントルをチョコチップアイスクリームと例えると、溶けたアイスクリームが安山岩、チョコチップとアイスクリームが溶けたのが玄武岩です。アイスクリームは温度でその違いを生み出しますが、マントルにおいてその違いを生み出すのは、「圧力」です。マントルにかかる圧力が低い所でできるのが安山岩、一方マントルにかかる圧力が高い所でできるのが玄武岩ができます。

カギとなるのが、地殻の厚さです。地殻が薄いとマントルにかかる圧力が小さくなるので、安山岩ができます。これに対して近くが厚くなるとマントルにかかる圧力が大きくなるので、玄武岩ができます。

地球に海にしかなかった時代は地殻が薄くマントルにかかる圧力が小さかったため、安山岩ができました。安山岩がどんどん溜まると、やがて地殻は厚くなります。するとマントルにかかる圧力が大きくなり玄武岩ができるのです。安山岩は玄武岩に比べ、比重が軽い岩石で沈み込むことができず、やがて海に溜まっていきました。これが大陸誕生の理由と考えられているのです!

これは大陸だけを見ていると絶対わからないことです。大陸に出てきた岩石は地殻変動を受けているし、深海の構造と深海で噴火した岩石の成分を調べることで初めて明らかになったのです。

陸のことを知りたければ、深海に潜るしかないのです!

安山岩(あんざんがん)

安山岩は、噴火で流れ出た溶岩が冷え固まった岩で、地表でできる黒っぽい岩


花崗岩(かこうがん)

ドロドロのマグマが地下の深い所でゆっくり冷えて固まる、白っぽい岩です。

北アルプスと立山の不思議とは?北アルプスと立山は日本の他の山とは違う?神秘的な天空の観光地 立山には極楽と地獄、そして温泉がある!

珪藻土(けいそうど)

珪藻土とは、海や湖の植物プランクトンが水底に蓄積し化石化した土のことで、泥岩(でいがん)の一種です。

輪島塗 漆器の良さ・特徴と工程を詳しく説明します!輪島塗に使われる地の粉(じのこ)とは?

スコリア

粘り気の弱い溶岩のしぶきが急速に冷やされてできた軽石の仲間。砂のようにある程度高くなると、急斜面になり崩れます。この崩れる角度を安息角(あんそくかど)いいます。安息角とは、砂や土などが滑り出さない限界の角度で、粒の大きさや形状によって限界の角度はことなります。スコリアの安息角は、大体30度です。

大室山はプリンのような形をした伊豆屈指のパワースポット!大室山浅間神社の伝説と、大室山と富士山の関係とは!?

石灰質砂岩(せっかいしつさがん)

砂と貝殻が海底に堆積していくと、貝殻の炭酸カルシウムが溶け出し、砂粒と一体化し、とても固い岩石になるのですが、石灰質砂岩はいくつか条件がそろわないと海の底でできません。砂の中に貝がいて、貝殻が潮の流れや海流で集められないと石灰質砂岩はできません。地形などの条件がそろう必要があり、そう簡単にできるものではないのです。

輪島塗 漆器の良さ・特徴と工程を詳しく説明します!輪島塗に使われる地の粉(じのこ)とは?


断層崖(だんそうがい)

断層によって相対的に高くなった部分と低くなった部分との間の急崖。

天龍寺の曹源池庭園は、断層が作った景色を借景とした連続性のある美しい室町時代の庭!そして夢窓疎石の天龍寺絶景10選 天龍寺十境とは何か?

泥炭(でいたん)

微生物による分解があまり進んでいない寒冷地特有の土のこと。

北アルプスと立山の不思議とは?北アルプスと立山は日本の他の山とは違う?神秘的な天空の観光地 立山には極楽と地獄、そして温泉がある!

結凝灰岩(ようけつぎょうかいがん)

火砕流が冷え固まりできる岩

北アルプスと立山の不思議とは?北アルプスと立山は日本の他の山とは違う?神秘的な天空の観光地 立山には極楽と地獄、そして温泉がある!


石垣

石の加工方法

野面積(のづらづみ)

ほとんど加工されていない自然石を積み上げていきます。自然石は形が様々な上に風化で角が丸まっていることが多いため、野面積では必然的に石同士の間に隙間が生じます。石垣は裏側がしっかりと組まれていれば表面が隙間だらけでも崩れません。しかし、表面が隙間だらけだと見栄えが悪いうえに、敵が侵入する際に石の隙間を足がかりにされてしまう可能性もあるため、野面積の石垣では石の隙間に「間詰石」と呼ばれる小石を詰めるのが一般的です。

打込接(うちこみはぎ)

石を打ち欠くなどして加工し、石同士の隙間を減らす積み方です。加工に手間がかかるものの、野面積よりも高く急な石垣を造ることができます。下記の切込接(きりこみはぎ)はコストや技術面の問題であまり普及しなかったようで、近世城郭で最も見かけることが多いのは打込接です。

切込接(きりこみはぎ)

石同士がピッタリあうように接合面が加工され、石同士の隙間は完全に消滅します。


石垣の積み方

乱積(らんづみ)

不揃いの石材を使用するため横目地が通りません。乱積では長方形と多角形の石を同時に使うこともできますが、バランスがとりにくいため積み上げに高い技術が要求されます。

布積(ぬのづみ)

ある程度高さがそろった石材を使い、横の目地(継ぎ目)を通すのが「布積」です。高さをそろえるために石を同じ形に加工する手間が発生しますが、高い技術がなくても積み上げることができます。

石を真上に段ボールのように積んでいくと地震が起きたときにバラっと落ちてしまうので、それを避けるために石材を半分づつ横にずらしながら積み上げていくことによって、横揺れに対応できるようになっています。

フジテレビ近くにあるの台場(幕末黒船を迎え撃つために造られた人口の島)に残っています。鉄道遺構の高輪築堤でも採用されている積み方です。

その他

六角形の石を積む「亀甲積」や石材を斜めに積む「谷積(落し積)」などがあります。

 



コメント

タイトルとURLをコピーしました